読書感想文

 

翻訳問答 英語と日本語行ったり来たり

翻訳問答 英語と日本語行ったり来たり

 

 二人の翻訳者さんの対談本。5つくらい?の海外作家さんの作品を二人がそれぞれ翻訳してそれについて対談するという形の本。普通の評論とかよりも会話形式だから読みやすかった。翻訳の仕方にも色がでるんだなあとたった二人の訳を見ただけでも思ったよ。私は鴻巣さんの訳し方が好きだな。この人が訳した作品もそのうち読んでみようかと。片岡さんはなんか結構ドライっていうかアレですね…ちょっと冷たいていうかそんな印象を受ける人でした。文面でもあ、私はこの人苦手かも…と思ってしまった…

 

単語1つとってもどう訳すかは翻訳者さんによって結構違うんだね。直訳すると違和感を感じるようなところをどうその言葉の意味っていうか役目を損なわずに日本語として成立する文をつくり上げるかが翻訳者さんの腕なんだろーなあ。どうでもいいけど予備校時代の講師が話してた「単語は辞書通りの意味しかないわけじゃない」っていう言葉を思い出しました。あたかも元々そのお話が日本語で書かれていたかのような本の方が今は受けがよろしいのかな。いかにも海外作品ですよー翻訳しましたよーっていうのも悪くはないよ。

 

最後の方で金子光晴の詩とその英訳が紹介されていたのですが日本語の詩を英訳するとなんかちょっと味気ないように見えてしまうのは自分が日本人だからだろう。笑

英訳の方も工夫が凝らしてあって面白かったです。

 

自分と好みが合ってる翻訳者さんを探すのも楽しいのかもしれないね。